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都内ナンバーの混和軽油検出率過去最低をマーク。課税件数も減る

2008年05月26日

このほど、東京都が平成19年度の「不正軽油撲滅作戦」の実績と成果をまとめました。それによると、都内ナンバーからの混和検出率が作戦開始以来過去最低をマークしています。

東京都では、不正軽油撲滅作戦を平成12年度から展開しています。

不正軽油とは、軽油に課税される軽油引取税の脱税を目的として、軽油に灯油や重油をまぜた混和軽油を用いたり、灯油と重油をまぜて、濃硫酸や苛性ソーダなどの薬品により脱色・クマリン除去処理を行って製造したりしたものを言います。

そこで、その混和軽油について調査分析したところ、平成19年度は、都内ナンバーの車両2,492本を分析し5本(0.2%)の混和軽油を検出しました。この混和検出率0.2%は作戦開始以来最低の数値です。しかし、他県ナンバーの車両については、2,247本を分析して32本(1.4%)の混和軽油を検出、依然として1%を超えています。

一方、不正軽油の取締りとして抜取調査を実施していますが、これについて抜取本数は7,360本でしたが、その調査により12件に対して課税、その課税額等は6,623万6千円にのぼりました。ちなみに、平成18年度は、抜取本数が7,033本で18件に課税、課税額は5億3,222万7千円でした。

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消費税率アップと所得課税ベース拡大は必至―IMF訪日代表が声明

2008年05月26日

日本経済に関する年次4条協議のために訪日していた国際通貨基金(IMF)代表団が、日程終了に際して、増税の必要性を強調した声明を発表して話題となっています。

日本経済に関する年次4条協議のために訪日していたIMFアジア太平洋局次長ダニエル・シトリン率いる代表団が、5月13日から22日にかけて、日本政府高官や日本銀行幹部、民間部門の代表と最近の経済動向や今後の政策課題について協議、その訪日日程の終了に際して声明を発表しました。

同声明では、日本経済について「米国経済の減速及び世界金融市場の混乱に対する耐性を示してきた。米国以外の地域向け輸出及び家計消費に牽引され、2008年第1四半期の経済活動は堅調であったものの、世界経済成長の鈍化と交易条件の悪化によりモメンタムは減速していくものと見込まれる。そして、民間設備投資及び民間消費の減速により、国内総生産(GDP)成長率は2008〜09年にかけて1.5%程度に鈍化すると予想する。商品及び燃料価格の上昇を反映し消費者物価指数(CPI)のインフレ率はやや上昇するものの、インフレ基調は引き続き抑制されたものとなろう」と述べています。

注目の財政政策については、「既に高水準にある債務負担を削減し人口高齢化からの支出要請に対処する必要性により規定されるべきである。過去4 年間にわたり、大幅かつ予想を上回るプライマリーバランス(社会保障を除く)の赤字削減がなされてきた。当局は2011 年度までにプライマリーバランスの均衡を目標としている。しかし、公的債務比率を確実に引き下げていくために、更なる財政構造改革が必要であると考える。歳出削減努力も限界に近づきつつあることから、財政再建のためには、消費税の引き上げや所得税の課税ベースの拡大を含む歳入面での施策が必要となろう」という見通しを立てました。

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話題の自動車税クレジットカード納税。ヤフー「公金サイト」に話題集中

2008年05月19日

タレントの東国原英夫県知事の登場で注目されている宮崎県が、昨年導入した自動車税のクレジットカードによる納税を、今年は佐賀県や熊本県、香川県などが取り入れて話題を集めています。

自動車税とは、自動車の所有に対して課税される道府県税で、対象となる自動車は、道路運送車両法の適用を受ける自動車のうち普通自動車と三輪以上の小型自動車です。原則として自動車の所有者に課税されることになっていて、毎年4月1日現在の所有者に1年分が課税されます。

今年もすでに各都道府県は、自動車税の納税通知書の発送を終えたところですが、いま話題となっているのが自動車税のクレジットカードによる納付です。宮崎県が導入第1号ですが、今年は佐賀県や熊本県、香川県などが取り入れています。

クレジットカードによる自動車税の納付は、納税者の利便性の向上を図るためのもので、銀行やコンビニなどに行かなくても、パソコンや携帯電話から24時間納付ができるというのがウリです。

具体的には、パソコンや携帯電話でYahoo!JAPANの「公金サイト」に接続し、案内に沿って納税通知書の納付番号やクレジットカード番号、支払方法などを入力するだけで現金の持ち合わせがなくても納付することができます。カード会社への支払いも分割ができるなど、支払方法の選択も可能で、手数料300円がかかりますが、その手数料はポイントで一部還元されます。ただし、利用できるカードは、VISAとマスターカードです。

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日本経団連の基礎年金全額税方式導入提言に財務省がクギ

2008年05月19日

日本経済団体連合会(御手洗冨士夫会長)が公的年金制度の基礎年金を全額税方式にする提言を発表する意向を示したことに対して、財務省が負担と給付を一体として議論するよう求めました。

5月14日に日本経団連が、社会保障制度改革に関する提言の中間とりまとめを発表しました。それによると、現役世代が保険料で高齢世帯を支える現行のシステムには限界があることから、消費税などを財源とした公費負担中心のシステムに移行すべきだとの立場を強調し、基礎年金部分については全額税方式にすることが「有力な選択肢」と記述しています。今秋にも具体的な制度設計を盛り込んだ提言を発表する予定です。

これについて、翌15日の記者会見で、記者からの質問された津田廣喜財務省事務次官は「詳しい内容はまだ承知してないので、直接のコメントは控えさせてもらう。いずれにしても、年金をはじめとして社会保障制度は国民生活に直接係わる問題だし、財政にとっても将来の最も中心的な課題であるから、様々なところで提案をいただいたり、議論が行われるということは是非お願いしたいし、必要なことだというふうに思う。その際には、やはり負担と給付を一体のものとして是非議論をしていただきたい」とクギをさしました。

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東京都が自動車税納税証明書の氏名欄の印字内容を変更

2008年05月12日

今年も自動車税の納税時期がやってきましたが、東京都がその納税通知書に付随している納税証明書(継続検査用)の氏名欄を変更しました。

東京都が今年度から、納税者の個人情報保護のため、自動車税納税証明書(継続検査用)の印字内容を変更しました。これまで同納税証明書の氏名(名称)欄には、納税者(所有者又は使用者)の氏名でしたが、そこが「#######」といった#(シャープ)で表示・印字されています。

氏名が明記されていないため、車検用として使えるのかどうか戸惑う人が出る可能性があることから、東京都では「これまでどおり車検用としてご使用になれます」と呼びかけています。

自動車の継続検査を受ける場合、都道府県が納税者の自宅に郵送する「自動車税納税通知書兼納付書(領収証書)」等と一連の書類となっている納税証明書(継続検査用)が必要です。東京都は、その納税証明書の印字内容を変更したわけです。

なお、原則として納期限まで納付し、金融機関の領収日付印の押印のあるものが納税証明書として使用できるのであって、納税証明書の「自動車の所有者の氏名又は名称」欄に「前年度以前に、当該自動車について未納の自動車税がある」または「当該自動車の検査有効期限が来年度以降に到来する」といった記載があるものは使用できません。

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中小企業の会計指針改正。棚卸資産の評価基準が帳簿価額ベースに

2008年05月12日

中小企業の会計指針を取りまとめている「中小企業の会計指針作成検討委員会」が、このほど平成20年度版の指針を公表しました。

中小企業の会計指針作成検討委員会は、日本公認会計士協会、日本税理士会連合会、日本商工会議所、企業会計基準委員会が主体となって設置したものです。その4団体では、中小企業の会計指針を取引の実態に合わせたより合理性のあるものとするために、年次ごとの見直し及び改正を行うことを申し合わせていることから、今年も「中小企業の会計に関する指針」の改正を行ったわけです。

今回の改正は、昨年4月27日の同指針の改正後に企業会計基準委員会が公表した各種の企業会計基準等のうち、企業会計基準第9号「棚卸資産の評価に関する会計基準」及び同13号「リース取引に関する会計基準」に対応した会計処理の見直しを行ったほか、法人税法の改正及び金融商品取引法の施行等を踏まえた修正が行われています。

特に注目されるのは、棚卸資産の評価基準の改正です。これまでは「棚卸資産は、原価法又は低価法により評価し、原則として継続適用する」とされていましたが、今回の改正で「棚卸資産の期末における時価が帳簿価額より下落し、かつ、金額的重要性がある場合には、時価をもって貸借対照表価額とする」とされています。

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中小企業の交際費優遇措置は4月1日まで遡り適用―平成20年度税制

2008年05月07日

4月30日に平成20年度税制改正関連法案が衆議院で再議決され、翌日施行されましたが、それまで不透明だった租税特別法の適用期限切れ措置について、財務省が4月1日に遡って適用するものなどを発表しました。

参議院で決議されなかったために今年3月31日に適用期限が切れてしまった租税特別措置法が、今回の衆議院の再議決により5月1日に復活しました。しかし、空白となった4月1日から4月30日までの期間に適用期限切れで無くなった優遇措置もあれば、無くなった厳しい措置もあります。基本的に税法の改正により納税者が不利となるような遡り適用は実施されないものですが、今回はいくつもの軽減措置や増税措置が盛り込まれた租税特別措置法が一時失効となったことから、ここで再度遡り適用される制度の確認を行っておく必要があります。

納税者にとって、一番関心が高いのは有利な制度ですが、まずは、中小企業が支出した400万円までの90%の交際費について損金算入が認められる交際費等の損金不算入制度については、4月1日まで遡って適用できます。次に、3,500万円の特定控除枠が設けられている住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例については、平成20年1月1日まで遡り適用となりました。さらに、厳しい措置である「使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例」と「欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置」は、4月1日から5月1日の間は不適用となっています。

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車齢13年超のガソリン車の自動車税重課遡り適用

2008年05月07日

平成20年度税制関連法案が4月30日の衆議院本会議で再議決され、ようやく今年度の歳入計画が動き出しました。ただ、地方税で予想外にも自動車税の重課税が遡り適用となったので注意が必要です。

平成20年度税制改正関連法案は、参院送付後60日が経過し、参院での可否が示されなかったことで「みなし否決」とされ、憲法の規定により衆院で再議決されました。これにより、翌日からガソリンの末端価格が値上りすることで話題が沸騰するなか、同じ自動車関連の自動車税が増税されました。

自動車税は、軽自動車を除く普通・大型自動車を所有している人に課税される都道府県税で、毎年4月1日に運輸支局に登録されている車の所有者にかかる税金です。地球温暖化防止措置として、車齢13年超のガソリン車については、租税特別措置法で原則税率におおむね10%重課が課せられていました。これは自動車税のグリーン化とも呼ばれている措置で、平成20年度税制改正関連法案に延長措置が盛り込まれていましたが、年度内に成立しなかったために平成20年3月31日で適用期限が切れてしまいました。

そこで、今年4月1日には自動車税の10%重課が存在しなかったことから、車齢13年超のガソリン車を持っている人は実質的に減税されたことになっていたのですが、5月1日に総務省が「平成20年度税制改正について」発表した内容を見てみると「自動車税の重課対象は、従前と同様」とされていて、ある意味遡り適用(増税)となっています。

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