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証券優遇税制廃止求めた政府税調答申に証券業協会会長は様子見の姿勢

2007年11月26日

このほど、政府税制調査会(首相の諮問機関、香西泰会長)が平成20年度税制改正に関する答申として「抜本的な税制改革に向けた基本的考え方」をまとめました。同答申では、現行の証券優遇税制の廃止を求めているわけですが、それに対して日本証券業協会の安東俊夫会長が意外にも冷静な反応を示しました。

政府税調の今回の答申には、証券優遇税制について「平成20年度税制改正では、税制が市場に歪みを与えることがないよう、昨年度の答申の方向(廃止)に沿って対応すべきである」としています。証券優遇税制とは、上場株式などの配当や譲渡益に対する税率を10%などに軽減したもので、平成15年度税制改正において、当時の景気の落ち込みや株式市場の低迷、金融機関の不良債権問題に対応するために、時限的な市場対策として導入された制度です。

この優遇税制について、政府税調が答申で廃止を求めたことから、誰もが日本証券業協会が猛反発すると思っていました。ところが、11月22日の記者会見で安東会長は「政府税調については、今ご指摘のとおり、昨年と同じように廃止という結論が出たわけだが、我々が議論に直接参加しているわけではないし、まあそういう方向でいったのだなと思っている。今年は例年と違い、政局、その他の問題等でスケジュールがきちんと決まっていない。例年であれば1 2月中旬には与党の大綱が出てくるわけであるが、今年はご承知のとおり、民主党がどのようなことを言ってくるのかということを含めて、極めて流動的だと考えている。要望については、決して楽観するものではないが、それほど悲観的に考えているわけでもないというのが現在の心境である」と落ち着いた表情で記者からの質問に答えました。

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電子申告控除の5,000円に不満の声「初期費用の方が高い」

2007年11月26日

国税庁のe‐Taxを利用することで所得税の税額控除が適用できる電子申告控除に対して、一部納税者から不満の声が出ています。

電子申告控除は平成19年度税制改正で創設された制度です。国税庁の電子申告システムe‐Taxを利用して所得税の確定申告を行う人について、平成19年分または平成20年分のいずれか1回だけ、納税額から5,000円の税額控除ができるというもので、電子申告の普及策として大きな期待が寄せられている制度です。

ところが、ここへきて電子申告を行う際のコストの方がその税額控除できる5,000円よりも高くつくケースがあり、納税者の不満を買っています。税額控除できる5,000円という金額は、住民基本台帳カード(ICカード)の発行などに1,000円がかかり、そのICカード内の電子証明書を読み取るために必要なカードリーダーライタの購入に3,000円程度かかることから、その初期投資を回収できる金額として設定されたものです。

しかし、カードリーダーライタには、券面に端子がついているICカードを読み取る接触型と、券面に端子のついていないICカードを読み取る非接触型があり、接触型は3,000円前後で販売されていますが、非接触型は1万円を超えるものばかりなのです。全市町村が券面に端子のついたICカードを発行しているとは限りません。そのため、非接触型のカードリーダーライタを購入しなければならない地域に住んでいる人たちの間で不満の声が出ています。

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総務相の税源交換案に津田財務次官が猛反発

2007年11月19日

増田寛也総務大臣が、11月8日の経済財政諮問会議(議長=福田康夫首相)で示した地方消費税と地方法人2税の交換案について、11月14日の定例記者会見で津田廣喜財務省事務次官が反対する考えを示しました。

経済財政諮問会議で増田総務相が示した地方消費税と地方法人2税の交換案とは、消費税の地方交付税分を地方消費税に回し、地方法人2税を国の法人税に移管して地方交付税分に組み込むというものです。

つまり、国の消費税1%分(2.6兆円)を地方法人2税と交換するというもので、そうした場合、たとえ法人税から拠出される地方交付税が増えることになっても、その地方交付税がもらえない東京都と愛知県では、東京都が約3,000億円、愛知県は約800億円の減収となります。

この税源交換案について、このほど津田財務次官が記者会見で「基本的には、国・地方の財政事情全体としてどうかというのをまず捉える必要があるんだろうと思います。

その上で、我々としては、前から申し上げておりますように、地方団体間の財政力の差が極めて大きいという現状からすれば、まずはやはり偏在の大きい地方法人2税の配分の見直しというのが最初に来ることなのではないのかなと思っておりまして、その税の交換のような話は、如何なものかな」と疑問符を投げかけました。さらに、「消費税が5%という中で地方の消費税の配分を変えるというのは、実際にはかなり難しいし、無理があると思います」と否定しました。

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税源交換ではなく税源移譲の議論を―4都府県知事が緊急アピール

2007年11月19日

全国知事会で議論された「地方分権改革推進のための当面の方針」に対し、東京都と神奈川県、愛知県、大阪府の4都府県知事が緊急アピールをとりまとめ、11月13日に意見表明しました。

4都府県知事たちは「地方の基幹税である地方法人2税の実質国税化など、本来の地方分権の流れと逆行する議論を展開している。一方、総務省は『地方と都市の共生』プログラムにおいて、地方法人2税と消費税の税源交換と地方交付税の特別枠の創設を発表したが、歳出改革方針は堅持するなど総額抑制の方向は崩していない」などとして、国から地方への税源移譲とは異なる議論が展開されていることに警告を鳴らしています。

また、そのような議論に全国知事会が傾倒していることに対して、4都府県は緊急アピールとして「全国知事会において、都市と地方が対立して本来の改革を行いえないことを危惧するものであり、全団体が一致団結するために、一定の課題について全ての都道府県が共通認識を持つ必要がある」と呼びかけました。

その一定の課題とは、具体的には@「地方交付税の復元・充実」でまとまること、A「地方法人2税の実質国税化に断固反対」でまとまること、B「税源移譲の推進」でまとまること(地方法人2税と消費税の交換及び地方交付税の特別枠については、その効果を検証する必要があり、現時点で判断すべきでないこと)―といった内容のことです。

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全国知事会が地方と大都市との税収格差是正で緊急提言

2007年11月12日

11月7日、全国知事会地方税制小委員会が「地方税源の充実強化と税源偏在の是正について」と題する緊急提言を行いました。それによると、地方消費税の充実と地方交付税の復元を強く求めています。

このほど政府に対して、全国知事会地方税制小委員会が行った緊急提言の内容は、地方と大都市との税収格差の是正を求めたものです。「地方税財源の充実強化と偏在性の少ない地方税体系の構築」、「法人二税の配分見直し論と格差是正のあり方について」、「道路特定財源における地方道路整備財源の充実」、「『ふるさと納税制度』について」の4本を提言の柱としていて、いずれも、地方の財源の充実を早期に実現してほしい、とする内容となっています。

まず、「地方税財源の充実強化と偏在性の少ない地方税体系の構築」では、現行、国が4%、地方が1%となっている消費税について、地方消費税の充実を最優先するよう要請しているのが特徴です。次に「法人二税の配分見直し論と格差是正のあり方について」についてですが、総務省の研究会がまとめた報告書と同じく、地方の法人2税と地方消費税を交換することによって、地方消費税の充実を図ることを検討すべきとしています。また、平成16年から大幅に削減された地方交付税の復元を求めている点も見逃せません。

「道路特定財源における地方道路整備財源の充実」については、地方の道路特定財源については、現行の税率水準を維持し、その安定的確保を図るべきであるとしています。「『ふるさと納税制度』について」も、現行の寄附金税制(所得控除)を、国税(所得税)も含め、税額控除とすることを基本に見直すことを要請しています。

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会計検査院が18年度検査報告。8件から1,600万円の税金過大徴収

2007年11月12日

このほど、会計検査院が平成18年度決算検査報告を福田康夫首相に行いました。それによると、国の機関では、不当な支出が把握された金額が最も多かったのが厚生労働省の26億1,027万円でした。

平成18年度決算検査報告の内容を見てみると、不当な収入事項は11件で、金額にすると39億9,771万円だったとしています。そして、不当な支出事項は350件で、61億6,475万円にのぼったそうです。この不当事項とは、税金の徴収不足や、国家公務員等が行った公金横領、保険料の徴収不足、不当な経理処理などについて指摘したものです。

不当事項を省庁別に見てみると、収入・支出両面で厚生労働省がトップでした。同省の不当収入は31億2,393万円で、不当支出は26億1,027万円とされています。気になるのは、国民が納める税金の課税・徴収に当たる国税庁への検査結果ですが、137税務署において、納税者252人から租税を徴収するに当たり、徴収額が不足していたものが244事項805,182,353円あり、徴収額が過大になっていたものが8事項16,127,800円あった、としています。

また、職員の不正行為として、柏、麻布両税務署において、職員が、平成17年3月から18年11月までの間に、還付事務を処理するシステムの端末機を不正に使用して、虚偽の還付金の支払決議書等を作成するなどして自己名義の預金口座に振り込ませ、還付金計2,074,400円を領得していた、と報告しています。なお、この損害額については、18年12月に全額が同人から返納されているそうです。

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10万件から1兆7,247億円の申告漏れを把握―昨年度法人税調査

2007年11月05日

全国の国税局・税務署が今年6月までの1年間(平成18事務年度)に実施した法人税と法人の消費税の調査結果を国税庁がまとめました。それによると、悪質な不正計算を行っていた法人は前年度よりも1割以上増えています。

国税庁のまとめによると、平成18事務年度において、大口・悪質な不正計算が想定される法人などに対して、全国の国税局・税務署は14万7千件について実地調査を実施しています。調査を行った法人のうち、何らかのミスがあったものは10万8千件でした。それによる申告漏れ所得金額は総額で1兆7,247億円にのぼり、前年度に比べて593億円(3.6%)も増加しました。

なかでも、仮装、隠ぺいによる不正計算のあったものは3万2千件で、これは前年度に比べて3千件(10.5%)も増加しています。その不正発見割合は21.7%で、不正脱漏所得金額は4,346億円でした。前年度に比べると204億円(4.9%)増加した形になっています。

法人税の実地調査による追徴税額は4,402億円で、これもまた前年度に比べて449億円(11.4%)も増えました。不正発見割合の高い業種は、1位が「バー・クラブ」で、2位「パチンコ」、3位「廃棄物処理」の順でした。不正申告1件当たりの不正脱漏所得金額の大きな業種は、トップが「貿易」で、そして「電子機器製造」、「パチンコ」などがその後に続いています。

一方、消費税の調査件数は13万9千件で、そのうち何らかのミスがあったものは、7万7千件でした。その追徴税額は722億円で、前年度に比べて171億円(31.1%)増加しています。

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ヤミ金への不当利得返還請求権も国税は差し押さえを行う

2007年11月05日

国税庁がこのほど、グレーゾーンの金利に関して、国税の滞納者が不当利得返還請求権を有している場合、それを差し押さえるために取立訴訟を提起する事例があることを明らかにしました。

民間事業者の間では、事業の運転資金に行き詰まると闇の金融業者、いわゆる"ヤミ金"に手を出す人が少なくありません。もし、その事業者が破産宣告して負債の整理を行う場合、ヤミ金に払った利息制限法の法定利息を超えるグレーゾーンの金利については、不当利得返還請求権というものが生まれ、過去に払った分をヤミ金から取り戻すことが可能になります。

このほど国税庁が明らかにした事例は、国税の滞納者で建築業を営んでいた事業者のケースです。同事業者は、運転資金を調達するため金融業者から数十回にわたり借入れと返済を繰り返していましたが、事業を廃止せざるを得なくなりました。

そこで、国税の徴収職員は、所得税などを徴収するため、滞納者が資金を借り入れていた金融業者を調査したところ、利息制限法所定の上限利息は15%から20%であるにもかかわらず、2倍以上の利率で貸し付けられ、利息は天引きされていたことが判明しました。利息の引き直し計算をしたところ、滞納していた国税の額を超える過払いがあることから、税務署長は、過払い金の返還請求権の差押えの可否について慎重に検討した結果、その不当利得返還請求権を差し押さえ、さらに法務局との協議の上、取立訴訟を提起することとした、と国税庁では説明しています。

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