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国税庁が取り扱いを変更。「ハズレ馬券の購入代金も経費になる場合がある」

2018年2月19日

このほど国税庁が、競馬の馬券の払戻金に関する税金の取り扱い(所得税基本通達34−1)を改正することを発表しました。平成29年12月15日の最高裁判決に従って改正するものです。

 競馬の馬券の払戻金については、かつて法廷の場で国税庁と納税者との間で、馬券の購入が営利を目的とする継続的行為から生じた所得であるか否か、という観点で争われました。
 結果的に、東京高裁が平成28年9月29日に「本件の競馬の馬券の払戻金については、馬券購入の態様や利益発生の状況等から一時所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費に該当しない」とする判決(最高裁平成29年12月20日上告棄却)を下しています。
 昨年12月15日の最高裁判決の争点は、競馬の払戻金に対する所得税額を算定する際、当たり馬券だけでなく、外れ馬券の購入代金も経費として算入できるのではないかという点でした。結局、最高裁は「本件の競馬の馬券の払戻金については、馬券購入の態様や利益発生の状況等から雑所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費に該当する」と判断しています。
 これについて、国税庁は「競馬の馬券の払戻金の所得区分については、馬券購入の期間、回数、頻度その他の態様、利益発生の規模、期間その他の状況等の事情を総合考慮して区分されます。具体的には、馬券を自動的に購入するソフトウエアを使用して定めた独自の条件設定と計算式に基づき、又は予想の確度の高低と予想が的中した際の配当率の大小の組合せにより定めた購入パターンに従って、偶然性の影響を減殺するために、年間を通じてほぼ全てのレースで馬券を購入するなど、年間を通じての収支で利益が得られるように工夫しながら多数の馬券を購入し続けることにより、年間を通じての収支で多額の利益を上げ、これらの事実により、回収率が馬券の当該購入行為の期間総体として100%を超えるように馬券を選別して購入し続けてきたことが客観的に明らかな場合は、雑所得に該当すると考えます。なお、これに該当しない『いわゆる一般の競馬愛好家の方』につきましては、従来どおり一時所得に該当し、外れ馬券の購入費用は必要経費として控除できませんのでご注意ください」と説明しています。

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定期借地権保証金の経済的利益の課税に係る平成29年分の適正な利率明らかに

2018年2月19日

定期借地権を設定した際に預かった保証金から得られる経済的利益の課税に係る平成26年分の適正な利率を、国土交通省が国税庁との話し合いにより決定し、公表しました。

 定期借地権の設定に伴って賃貸人が賃借人から預かる保証金は、賃借人から返還請求があるまでは、事業投資や金融投資の運用資金に充てることができることになっています。しかし、保証金を無利息で預かっている場合には、経済的利益を受けることになるため、この経済的利益に対して課税する必要性が生じます。
 例えば、銀行口座に預金している場合や金銭信託などに運用している場合には、利息等から所得税が源泉徴収されるので経済的利益を気にする必要はありません。しかし、不動産所得や事業所得を生むための資金とした場合や自宅の改修など個人的な目的に使用した場合には、その経済的利益の額をどのように算定するかが問題となります。
 そこで、政府は保証金に「適正な利率」を乗じた金額を経済的利益の額と定め、これに所得税を課税することにしています。その適正な利率は、平成29年中の定期預金の平均年利率(預入期間10年・1千万円以上)によるとされていることから、平成29年分については、0.02%となります。
 この結果、保証金が事業等の運転資金や事業用資産の取得資金として運用されている場合について、経済的利益の額の計算に用いられる適正な利率は、平均的な長期借入利率の他、0.02%としても差し支えがないことになります。なお、算出された経済的利益の額は、各年分の不動産所得の収入金額と必要経費に同額ずつ算入されることになるため、課税関係は発生しません。
 また、上記の場合に該当せず、かつ、保証金が預貯金や公社債、貸付信託等の金融資産に運用されている場合以外のときについては、適正な利率を0.02%として求めた経済的利益の額を、各年分の不動産所得の収入金額に算入することになります。

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