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消費税率8%への引き上げによる景気への影響は小さかった―国税庁調べ

2016年03月28日

このほど国税庁が、平成26年度分の会社標本調査の結果「税務統計から見た法人企業の実態」を公表しました。それによると、政府のアベノミクス「三本の矢」の効果がクッキリと現れています。消費税率8%への引き上げが日本経済に与えた打撃を最小限にとどめた格好になっています。

 今回の調査結果によると、平成26年度分の法人数は261万6,485社で、前年度(259万5,903社)よりも0.8%増えています。業種別法人数の構成比を見てみると、一番多かったのがサービス業(26.9%、70万2,702社)で、二番目は建設業(15.9%、41万6,214社)、三番目が小売業(12.8%、33万4,159社)の順で、占める割合が小さかったのは、一番が鉱業(0.1%、3,612社)、二番が繊維工業(0.4%、11,334社)、三番が農林水産業(1.1%、28,018社)でした。
 次に、利益計上法人と欠損法人の状況を見てみると、連結子法人の数を差し引いた260万5,774社のうち、利益計上法人が87万6,402社で、欠損法人は172万9,372社(欠損法人の割合66.4%)となっています。欠損法人の割合が近年で一番多かったリーマンショックの影響を受けた平成21年度、22年度の欠損法人の割合は72.8%でした。しかも、前年度の欠損法人の割合は68.2%だったことから、平成26年4月に消費税率が5%から8%に引き上げられたことによる景気への影響は小さかったと言えます。安倍政権の進めるアベノミクスの効果が影響したものと思われます。
 なお、この会社標本調査の基礎データは、全国の税務署に提出された法人税の確定申告書等に基づいて作成されたもので、今回は、平成26年4月1日から平成27年3月31日までの間に終了した調査対象法人の各事業年度を参考にして、平成27年7月31日現在でとりまとめられたものです。

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土地建物を一括購入して建物を取り壊すためにもらった補助金の取り扱い明らかに

2016年03月28日

会社が土地建物を一括購入した場合の取得価額は、購入対価に、購入するためにかかった費用をプラスした額とされていますが、その購入するためにかかった費用の一部を国などからの補助金でまかなった場合、その補助金について、税務上、どのように処理すべきかを大阪国税局が明らかにしました。

 今回の取り扱いは、建物付きの土地を一括購入した会社からの問い合わせに対して大阪国税局が答える形で示されたものです。
 その会社は、購入した土地建物のうち、建物について耐震強度に問題があったことから、その建物を速やかに取り壊すことにしました。その際、国や地方公共団体から補助金の交付を受けて取り壊し費用に充てることにしたわけですが、問題は、その補助金の税務処理にありました。
 基本的に、土地建物の取得価額が購入対価プラス購入にかかった費用という算式で求めることになっていることから、その会社も取得価額の中で補助金を処理することになると推測。しかも、法人税法取扱基本通達7−3−6には「土地利用目的で土地とともに取得した建物等を直ちに取り壊したときは、その取壊しの時における建物の帳簿価額と取壊費用の合計額を土地の取得価額に算入し、廃材等の処分によって得た金額がある場合は、その金額を控除する」と定められています。
 そこで、同会社は大阪国税局に対する質問の中で「建物の取壊しに伴って収入した金額がある場合には、その収入金額に相当する金額については、実質的に取壊費用の支出がなかったことになるものとし、当該金額を土地の取得価額に算入すべき建物の取壊費用から控除することを認めたものではないか」との考えを示したわけです。
 さらに、同社は国などから受領した補助金について「建物の取壊しに伴って生じた収入であるということができ、本件土地の取得価額に算入する本件建物の取壊費用は、当該取壊費用から本件補助金等を控除した後の残額、すなわち当社が実質的に負担する取壊費用相当額である」と大阪国税局に照会。これに対して、大阪国税局は「御照会に係る事実関係を前提とする限り、貴見のとおりで差し支えありません」と回答しています。
 これにより、土地利用目的で土地とともに取得した建物等の取壊費用について、その取壊しに伴い交付を受けた補助金等があるときは、その補助金等を控除した上で、土地の取得価額に算入してもよいとされたわけです。

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相続人でない包括受遺者は相次相続控除が適用できない―東京国税局が見解示す

2016年03月22日

相続人でない包括受遺者は相次相続控除が適用できないことを、このほど東京国税局が明らかにしました。納税者からの質問に対して東京国税局が文書で回答したものです。

 相次相続控除とは、たとえば、亡くなった夫から妻が財産を相続し(一次相続)、10年以内にその妻が亡くなって、財産を息子が相続した(二次相続)場合に、その第二次相続に係る被相続人が第一次相続により取得した財産につき課せられた相続税額に相当する金額に一定の割合を乗じて算出した金額を、息子は相続税の計算上控除することができるとされているものです。
 東京国税局に寄せられた質問の内容は、二次相続で亡くなった妻が財産全部を遺言で相続させたのが、相続税法で定められた相続人ではない甥や姪(包括受遺者)だったため、相次相続控除が適用できるのであろうか、というものでした。
 なぜならば、民法第990条に「包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有する」と規定されていて、相続税法第20条(相次相続控除)に規定する「相続人」には、包括受遺者も含まれると解釈することができるからでした。
 相続税法の規定の中には「相続人」に包括受遺者を含むことを規定しているものもありますが(相続税法第1条の3第2項など)、相続税法第20条は、そのような規定にはなっていませんでした。そこで、質問者は「相続税法は、相続人と包括受遺者を別に扱っていて、相続人でない者で包括受遺者となる者が遺贈により財産を取得する場合には、相次相続控除の適用はないものと考えられる」との見解を示していました。その見解に対して東京国税局が「ご照会に係る事実関係を前提とする限り、貴見のとおりで差し支えありません」と回答したわけです。

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中小法人の判断基準に従業員数を加えるべき―日税連税制審議会が答申

2016年03月22日

日本税理士連合会(神津信一会長、日税連)の税制審議会がこのほど、神津会長からの「中小法人の範囲の定め方とその税制の在り方」に関する諮問に対し、答申を取りまとめました。

 学識経験者と税理士によって構成される同税制審議会は、単年度ごとに日税連会長から税制や税務行政全般について問題点が諮問という形で指摘され、それについて調査・審議したうえで答申してきました。同答申は、日本税理士会連合会が毎年関係省庁に提出する税制改正建議に反映されているものでもあります。
 平成27年度に行われた諮問は「中小法人の範囲と税制のあり方について」と題するもので、資本金の額のみをもって大法人と中小法人を区分し、それぞれ異なる課税上の措置を講じている現行の法人税制の問題点を指摘したものです。
 同答申では、資本金の額が企業の規模や担税力等を的確に反映しているとはいえないことから、それに加えて従業員数を組み合わせた指標により中小法人の範囲を定めることを提言。「資本金が1億円以下で、かつ、従業員数が1000人以下の法人を中小法人とすることが適当である」としました。
 また、大法人が減資を行って中小法人となり、恣意的に税負担を回避している問題に対しては、「その減資を行った後、一定期間について中小法人税制を不適用とするなどの措置を講ずるべき」としています。
 さらに、現行税制上、中小法人に対しては財務基盤が脆弱であることなどを考慮して、「軽減税率制度、欠損金の繰越控除、貸倒引当金の損金算入など、大法人よりも税負担が軽くなる措置が講じられていますが、一方で資本金が1億円超から10億円程度までの中堅企業は中小法人税制を利用できず、大企業と比べて相対的に税負担が過重になる」という問題点も指摘されています。
 同答申では、中小法人税制について「中小法人の実態からみて、また、その成長を支援する観点からは、今後とも中小法人税制を存置すべきである」としながら、中堅企業に関する問題については「その成長に資する税制を措置する必要がある」と付言するに留め、今後更に検討すべき課題であるとしています。

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ノークリサーチ社が消費税軽減税率への中小企業の業務システム対応について調査

2016年03月14日

IT市場専門調査会社の(株)ノークリサーチ(本社:東京都足立区)がこのほど、2017年4月に予定されている消費税率10%への引き上げと軽減税率の導入にともなう、中堅・中小企業の業務システムに関する対応についての調査結果を発表しました。

 安倍首相は消費税増税について「リーマンショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り、確実に実施する。現段階では予定通り引き上げる考え方だ」と衆議院総務委員会などで繰り返し述べています。
 よほどのことがない限り、2017年4月には消費税率は10%に引き上げられ、同時に軽減税率も導入されるに違いありません。そこで、ノークリサーチ社は、そうした消費税関連の法改正に伴って、会計管理システムや販売管理システムといった業務システムへの対応時期について尋ねた結果を年商500億円未満の中堅・中小企業全体で集計してプロットしました。
 その結果、年商500億円未満の企業では、「業務システムのバージョンアップや更新の時期は自社で判断する」が41.7%で最多でした。次いで「業務システムのバージョンアップや更新の時期は全く未定である」が23.9%、「業務システムの対応は不要である」が11.6%となっています。
 同社では、「バージョンアップや更新の時期は自社で判断する」「バージョンアップや更新の時期は全く未定である」といった割合が高まっていることについて、「軽減税率の導入が複数の段階を経て行われる」ことと、「軽減税率の詳細には確定していない部分がある」といったことが背景にあると分析。
 それを踏まえて同社では「軽減税率については2017年4月の時点では税率区分毎に金額を明記しておくことで現行の算出方法を概ね適用できる『区分記載請求書等保存方式』が採用されるが、2021年4月になると登録番号を交付された課税事業者が発行する適格請求書を用いる『適格請求書等保存方式』が導入される。さらに、課税売上高によっては経過措置としての特例も適用される。単に業務システムにおいて税率をパラメータ化して可変にしておくというだけでは対応が難しいといえるだろう」と指摘しています。
 そうしたことからITソリューションを提供する側に対して同社は「ユーザ企業が自社に適した軽減税率対応を行えるように情報提供の面で丁寧な支援をしていくことが、中長期的な信頼関係の構築という点からも非常に重要になってくる」としています。

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3人に1人が「消費税率10%でも欲しいキャンピングカーを購入する」―日本RV協会調べ

2016年03月14日

一般社団法人日本RV協会がこのほど、ユーザーの最新キャンピングカー購入計画調査の結果を発表しました。それによると、消費税率が10%になっても3人に1人が「欲しい車は購入する」と考えていることが明らかとなりました。

 この調査は、2017年4月実施予定の消費税率10%への引上げが、キャンピングカーの新規購入・買い替えを計画しているユーザーにどのような影響を与えるかを調べるために行ったもの。2016年1月18日から2月17日にかけて、同協会のホームページ上で行ったユーザーアンケート調査に寄せられた約200人の回答を集計したものです。
 その結果を見てみると、消費税率の引き上げによる影響については、「大いに影響を与える」と回答したユーザーの割合が37.6%で最も多く、次いで「影響を与える可能性もあるが、まだそこまで深く考えていない」が27.1%、「多少影響を与える」が21.0%となり、全体の85.7%のユーザーが増税の影響を受けることを想定しています。
 しかし、消費税率引き上げ時の対応については、「納期の都合で、消費税アップ分が加算されても、それが欲しい車なのだから、我慢して購入する」と回答したユーザーの割合が35.1%に達したほか、「あらかじめ消費税アップ分を考慮し、出費の総額を考慮した車種を選択する」が30.6%、「消費税の影響が出ないうちに購入すれば問題がないと思っている」が23.1%と、すでに対策を考えている人もいることが分かります。
 また、キャンピングカーの購入に際し最も重視する点については、「必要だと思っている装備類の機能および(オプションの場合はその)価格」と回答したユーザーが23.0%に上り、「車両の購入価格」(20.0%)を抑えてトップとなりました。さらに、今後2台目3台目と買い替えを考えたときは、多少購入金額が高くなっても安全性や装備類の充実などを優先するという回答が目立ちました。
 これらの調査結果を踏まえ、同協会は「近年のユーザーの志向の一つに『より充実したキャンピングカーライフを求める』傾向が台頭してきたことを示している」と分析。「消費税アップの影響を受けることを懸念する一方、アップ分を考慮して車種を検討し直したり、消費税アップ前に納車可能な車種を選ぶなど、様々な対策を考えている様子が伝わってきました」としています。

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社長が選ぶ後継者候補。3人に1人が同族外の人物―帝国データバンク調べ

2016年03月07日

このほど、民間の信用調査会社の(株)帝国データバンクが「後継者問題に関する企業の実態調査」の結果を公表しました。それによると、後継者候補の3 人に1 人は同族外の人物が選ばれていて、事業承継税制の適用要件緩和の効果を垣間見ることができます。

 帝国データバンクでは、同社の企業概要データベースCOSMOS2(146 万社収録)と信用調査報告書ファイル(170 万社収録)から、2014 年以降の後継者の実態について分析可能な28 万9937 社(全国・全業種)を対象に、後継者の決定状況などの後継者問題について調査しました。
 同実態調査は2011年12月26日、2014年7月29日に続き3 回目。
 国内企業の3分の2にあたる66.1%が後継者不在で、前回調査から0.7pt上昇しました。なお、社長が60歳以上(高齢社長)の企業では半数の50.0%が、「80歳以上」では34.7%が後継者が不在でした。後継者不在率は「60歳代」「70歳代」「80歳以上」全ての世代で前回調査を上回っています
 売上規模別では、「1000億円以上」を除く全レンジで不在率が上昇しています。特に売上規模「1億円未満」の零細企業では、後継者不在企業が全体の8割に迫る水準まで上昇しました。
 過去2 回の調査でも、数値の改善がみられるのは「1000億円以上」の企業だけで、中堅企業であっても事業承継の準備が十分進められていない実態が明らかになっています。
 一方、「後継者あり」の企業9万8224社について後継者の属性を分析したところ、「子供」が構成比38.6%で最多でした。前々回の調査では16.8%を占めていた「配偶者」は8.9%となり、当時と比べほぼ半減。代わって構成比が上昇したのが「非同族」で、前々回調査からは5.8pt上昇して32.4%でした。すなわち、後継者候補の3人に1人は同族外の人物が選ばれていたわけです。
 これについて帝国データバンクは「同族外への承継に際しても利用可能となった『事業承継税制』の導入など、政策的な後押しがあったことが要因」と見ています。

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国税庁が納税証明書の台紙を一部改定。3月発行分より使用開始

2016年03月07日

国税庁がこのほど、国税に関する納税証明書の台紙のデザインを一部変更することを明らかにしました。今回の改定は、平成26年3月以来となります。

 納税証明書は、税務署長が国税の納税額や所得金額、未納の税額がないことを証明するもので、公共工事の入札参加や金融機関から融資を受けるときなどの際に必要となる書類です。
 ところが、この納税証明書の内容を精巧に改ざんして、金融機関に新規融資の申込みをするという悪質な行為がこれまでも数多く発覚しています。国税庁では偽造防止のため、納税証明書の台紙を偽造しにくいものに幾度となく改定してきました。
 従来の台紙は、コピー機等で複写した場合、全体的に「複写」の文字が浮き出たり「モアレ(干渉模様)」が発生したりするほか、視線を変えることにより2つの画像が現れるマークやマイクロ文字が施されていました。
 新しい台紙では、左下に特殊な金属箔を用いたマークを施し、台紙中央のレリーフのデザインを変更、さらにマイクロ文字に加えて微細なロゴマークを入れるといった工夫がなされています。
 この新しい納税証明書の台紙については、平成28年3月以降に発行するものから順次使用を開始。融資・入札等の審査のため納税者から提出を受けた納税証明書に関して、国税庁では「それが本物かどうかを確認する場合には、同書類に記載してある税務署の管理運営部門統括国税徴収官まで問い合わせてください」としています。

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