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免税措置の拡大の効果が全国の百貨店売上高にクッキリ

2015年01月26日

日本百貨店協会(茶村俊一会長)が、平成26年12月の全国百貨店売上高概況を発表しました。それによると、昨年10月からの外国人向け消費税免税対象商品の拡充により、訪日外国人の売上げへの貢献度が非常に高かったことが浮き彫りになっています。

 政府では、消費税免税制度を活用した外国人旅行者の誘客を昨年10月1日から進めています。これは、これまで免税販売の対象となっていなかった消耗品(食品類、飲料類、薬品類、化粧品類その他の消耗品)を含めたすべての品目を新たに免税対象としたものです。この免税措置の拡大をはじめとするインバウンド効果が、このほど日本百貨店協会が発表した昨年12月の全国百貨店売上高概況にクッキリと現れています。
 同売上高概況によると、昨年12月は日曜日の1日少ない条件の下、北日本を中心に降雪や雨量が多かったことから「クリスマス週を中心とした後半の追い上げも実らず1.7%減に終わり、消費税率引き上げ後の単月では前年に迫るものがあったものの、残念ながら9ヵ月連続マイナスとなった」としています。
 こうした中、唯一好調を持続している訪日外国人売上高(+175.1%)については、統計開始(2009年1月)以来、初めて単月で100億円を超え年間売上高(調査対象46店舗の免税カウンターベース:約730億円/+90.1%)も前年に対しほぼ倍増しました。
 これを受け、日本百貨店協会では「平成26年年間売上高は既存店ベースで+0.3%と3年連続プラスを確保する一方、全店ベースでは前年に僅か及ばなかった(前年比−0.1%/実額−47億円弱)」と説明しています。
 税制が経済に与える影響の大きさをまざまざと見せつけられるデータだといえます。

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減額更正後の税務調査による増額更正で延滞税の取り扱いを改正―国税庁

2015年01月26日

昨年12月12日の最高裁の判決を受け、このほど国税庁が国税の延滞税の取り扱いを改正しました。また同時に、国税庁では判決が下された同様の事例の把握を全国の国税局・税務署に指示。改正後の取り扱いを適用して納めすぎている延滞税の還付を行うとしています。

 最高裁が取り扱った事件は、相続税を法定納期限内に申告・納付した後、申告した税額が多すぎたとして更正の請求を行った納税者に対し、税務署がいったんは相続税の減額更正を認めながら、その後に、税務調査を行って再び相続財産の評価の誤りを理由に当初の申告額に満たない増額の更正処分を行ったというものです。
 このときに賦課した国税に係った延滞税について、最高裁は「納付の不履行による未納付の国税に当たるものではない」として、「延滞税は発生しない」と判断しました。
 最高裁はその理由として、@増額更正後の相続税額は当初の申告額を下回るものであり、その増額された税額に相当する部分はいったん納付されていた点、A延滞税の発生原因となる未納付の状態は、所轄税務署長が認めた減額更正処分により作られ、納税者はこれを回避できなかった点、B所轄税務署長が相続財産の評価の誤りを理由に減額更正の処分を認めたにも関わらず、自らその処分内容を覆した点などを挙げ、「延滞税の発生は法において想定されていないものとみるのが相当である」と述べています。
 こうした判断を受け、このほど国税庁では「当初の申告額に満たない増額の再更正処分等によって新たに納付すべきこととなった国税について、延滞税は課されない」という取り扱いを定めました。そして同時に「過去に本事例と同様の事例によって延滞税が課された納税者に対しては、税務署などで確認次第、延滞税の再計算及び還付手続を行い、通知書を送付する」としています。

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空き家に対する固定資産税の増税に資産家たちが注目

2015年01月19日

高齢者の資産家を直撃する固定資産税の増税がクローズアップされています。このほど政府が閣議決定した平成27年度税制改正大綱で「空き家は課税標準の特例措置から除外する」とされたからです。

 1月14日、政府が平成27年度税制改正大綱を閣議決定しました。法人課税の軽減や贈与税の優遇措置の拡充などが話題となっていますが、資産家の間で問題となっているのが固定資産税の増税です。
 倒壊や失火などの危険性の高い老朽化した空き家対策として、固定資産税が軽減される特例の対象から空き家を除外する改正が盛り込まれたからです。管理が行き届いていない空き家の撤去を促し、空き家周辺の環境保全や治安を保つことが狙いだと言われています。
 住宅地に対する固定資産税の課税標準の特例とは、200u以下の住宅用地について、課税標準が固定資産評価額の6分の1(16.7%)に減免され、200uを超える部分については3分の1(33.3%)に減免されるという制度です。
 都市計画税も200u以下の部分は3分の1に減免され、200uを超える部分は3分の2に減免されることになっています。
 これまでは、家屋を取り壊して更地にしてしまうと、特例が適用されなくなるため、両親の死亡などによってアパートなどを相続しても、節税目的で空き家のまま放置する所有者も少なくありませんでした。あわよくば新たな入居者が現れれば、賃料を生活の足しにできるという期待もありました。しかし、これからはそうはいかなくなるわけです。

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東京23区内の固定資産税の軽減措置。平成27年度も継続

2015年01月19日

東京都主税局が、東京23区内の土地を対象とした固定資産税・都市計画税の軽減措置の特例を平成27年度も継続することを決定しました。

現在、東京都では23区内の土地に課税する固定資産税と都市計画税について次の3つの措置を講じています。
 一つ目は、小規模住宅用地に対する都市計画税の軽減措置です。住宅やアパートなどの敷地として利用されている住宅用地で、住宅1戸あたりの面積200uまでの部分が小規模住宅用地に該当し、この部分の土地に対する都市計画税の税額を2分の1に減額するというものです。
 二つ目は、小規模非住宅用地に対する固定資産税・都市計画税の減免措置です。商業ビルや店舗の敷地、駐車場などの非住宅用地で、一画地における非住宅用地の面積が400u以下のものが小規模非住宅用地に該当し、このうち200uまでの部分に係る固定資産税及び都市計画税の税額を2割減免するというものです。
 三つ目は、商業地等に対する固定資産税・都市計画税の負担水準の上限引下げ措置です。店舗建物や駐車場の敷地などの商業地等について、今年度の固定資産税評価額に対する前年度の課税標準額の割合(負担水準)が65%を超えるものについては、固定資産税及び都市計画税を負担水準65%に相当する税額まで軽減するというものです。
 東京都では、こうした軽減措置を平成27年度も継続することをこのほど決定。「地価の高騰による過重な税負担等を緩和し、人口定住の確保や厳しい経済状況の変化に対応する」としています。

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相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例適用で注意。e-Taxで不具合発覚

2015年01月13日

相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例を適用する人が譲渡所得税の申告をe-Tax(国税の電子申告システム)で行うとき、申告書に添付しなければならない「相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書」が添付できない場合があることが判明しました。

 国税庁によると「同計算明細書の平成26年1月1日以後相続開始用は添付できるが、平成25年12月31日以前相続開始用は添付できない」としています。そのため「平成26年1月1日以後相続開始用を使っていただき、同計算明細書の『相続税の申告書第1表の「22」の金額』を『相続税の申告書第1表の「21」の金額』に読み替えて提出してください」としています。
 この相続財産を譲渡した場合の取得費加算の特例は、相続税を払うためにやむを得ず相続した土地を売却して換金するときに適用する制度で、昨年までの相続分については、売却した土地に対応する相続税だけでなく、他の売却しない土地にかかる相続税も売却した土地の取得費に加算できていました。土地を多く相続した場合には、譲渡所得税がゼロになるケースもあったことから、節税目的で利用する人も少なくありませんでした。
 しかし、平成26年度税制改正で「取得費に加算できるのは、売却した土地に対応する相続税だけ」と改正され、平成27年1月1日以後相続により取得した土地などから適用されることになっています。

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所得税の確申期だけの税務署の日曜日開業。今年は2月22日と3月1日

2015年01月13日

今年も所得税の確定申告期間中の日曜日に、申告書の受け付け業務を行うことを国税庁が発表しました。今年日曜日に開庁する税務署は、都道府県の主要都市にある232署です。

 税務署は通常、他の官庁と同様に土曜日・日曜日・祝日は業務を行っていません。しかし、10年前から納税者サービスの一環として、所得税の確定申告期間中の2月16日から3月16日までの繁忙期に日曜日開庁を実施してきました。今回も日曜日開庁を行う予定ですが、今年は2月22日と3月1日の2日間に限り、都道府県の主要な都市にある232署で確定申告書の受け付け業務などが行われます。
 なお、いくつかの税務署が一つの会場で一緒になって業務を行う合同会場では、その業務を実施する税務署管内の納税者だけの申告書の収受等が行われます。また、広域センターの名称で業務を行っている会場では、税務署の管轄に関係なく都道府県内の納税者の申告書を仮収受という形で受け付けることになっているので注意が必要です。
 一方、仕事が忙しくて、税務署に行くことが難しいという納税者については、国税庁では国税の電子申告システム(e-Tax)の利用を呼びかけています。e-Taxは、自宅や会社にあるパソコンを使ってインターネットで国税の申告から納付まで行えるという便利なもので、1月13日から3月16日までの間、土・日・祝日など関係なく全期間24時間利用できるスグレモノです。

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東京都主税局が都税の納入通知書20枚を紛失。懸念される個人情報の漏えい

2015年01月05日

東京都主税局が昨年12月25日、納税者の氏名や商号、税額などが記載されている「納付書兼納入済通知書」20枚を紛失したことを公表しました。データ入力業務を委託している株式会社みずほ銀行公務事務センターが、データ入力作業過程で紛失していることに気付いたとしています。

 主税局によると、同行公務事務センターが都税の納付情報のデータ入力作業を行っていた平成26年12月17日水曜日から同年12月18日木曜日にかけて紛失したとしています。紛失した「納付書兼納入済通知書」20枚には、納税者の氏名及び商号、税目、税額、納付番号が記載されていました。
 いまもデータを入力した場所を含む作業に関連した箇所を捜索していますが、昨年12月25日時点では1枚も発見されていません。主税局では「いまのところ外部への個人情報の流出及び被害の発生は報告されていない」としています。
 今回の不祥事について主税局では「12月24日水曜日から、紛失した同通知書の関係者に対して謝罪と説明を行うとともに、みずほ銀行に対して、個人情報の管理について更なる徹底を図るよう、また、再発防止に向けた措置を提示するよう指示。主税局職員に対しても、なりすまし等による情報聞き出しがないよう、注意喚起と対応策の周知徹底を図った」としています。

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東京都知事が与党の27年度税制改正大綱に怒りのコメントを発表

2015年01月05日

昨年末に自民・公明の与党が平成27年度の税制改正大綱を決定しましたが、これに対して舛添東京都知事が批判するコメントを発表しました。

 与党がとりまとめた税制改正大綱で目玉と言われているのが、平成27年以後数年で法人実効税率を20%台まで引き下げるとともに、企業が本社機能を地方に移転する取り組みを支援する制度の創設などを盛り込み、人口の東京への過度な集中を是正する方針を打ち出したことです。
 これに対して激怒したのが、舛添東京都知事でした。舛添知事は「都が撤廃を求めてきた法人事業税の暫定措置や法人住民税の国税化について、何ら見直しが行われなかった。これらの措置は、受益と負担という税負担の原則に反し、地方分権の流れに逆行するものである」と批判。さらに、「東京への集中を是正するという名目により、東京から地方への企業移転を促進する税制が新たに導入されたことは、日本経済再生に果たす大都市の役割を軽視したものであると言わざるを得ない」と日本経済の立て直しにはつながらないとしました。
 そして、「地方創生の問題を大都市と地方との対立に置き換え、日本経済を牽引する大都市の役割を軽視している」と指摘し、このようなことは「日本経済再生という政府の最重要課題の達成をも危うくする」と断言しています。
 「地方自治の根幹は、自らの権限と財源により、個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を目指していくことであり、そのためには、国から地方へ権限と財源を移譲していくことである」と舛添知事は国に強く訴えかけました。

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