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都が中小企業向け独自環境減税制度の対象設備にソーラーシステムを追加

2010年05月31日

東京都が独自の環境減税の対象設備にソーラーシステムを加えました。今年10月以降に同設備を導入した中小事業者が減税を受けることができます。

東京都では、地球温暖化対策の一環として、平成21年4月から独自の環境減税をスタートさせています。その環境減税とは、東京都環境局が指定した導入推奨機器を都内の中小事業者が購入し設置した場合、法人事業税や個人事業税の減免を受けることができるというものです。
このほど、東京都では条例を改正して、CO2削減効果の高い太陽熱利用システムを同減税制度の対象設備に追加しました。再生可能エネルギー設備として、これまでも減免の対象となっている太陽光発電システムにつけ加えたものです。具体的に、減免対象に追加された設備とは、太陽熱利用システム(強制循環式ソーラーシステム(水式))です。同ソーラーシステムは、集熱器を屋根に乗せ、お湯を貯める部分(蓄熱槽)を地上に設置し、集熱器と蓄熱槽の間をつないだ管の中を、熱媒となる不凍液などが流れ、蓄熱槽内の水を温める仕組みになっています。なお、強制循環式ソーラーシステムを構成する集熱器は、JISA4112(太陽集熱器)に定める性能を満たし、JISマーク表示制度の認証を受けたものでなければなりません。
同減税制度を使える中小事業者とは、資本金1億円以下の法人と個人事業者のことで、総量削減義務の対象とならない中小規模事業所ごとにCO2排出量や対策状況などを記載した「地球温暖化対策報告書」を都に提出しなければなりません。今回の条例改正は今年10月1日が施行日です。したがって、導入推奨機器として指定された機器を同日以降に取得すれば適用できることになっています。

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国税庁が21年分所得税の確定申告状況を発表。11年ぶりに申告人員減少

2010年05月31日

全国の税務署で今年3月に行われた平成21年分の所得税の確定申告の状況を国税庁が取りまとめました。それによると、11年ぶりに申告書を提出した人の数が前年よりも減少しました。

国税庁のまとめによると、平成21年分の所得税の確定申告書を提出した人員は2,367万4,000人で、平成20年分(2,369万3,000人)よりも0.1%減少し、平成10年分以来続いていた増加傾向が一転して減少傾向を示しました。その要因は、事業所得者が20年度よりも34万7,000人少ない717万6,000人にとどまったことが大きく影響しています。ちなみに、事業所得者の納税人員は147万2,000人で、所得金額は5兆7,179億円、申告納税額は4,853億円でした。これを平成20年分と比較すると、納税人員は11.2%減少、所得金額も11.5%減少、申告納税額も8.1%減少しています。
一方、確定申告書を提出した人の中で、還付申告を行った人は1,299万3,000人で、これまで最高だった平成20年分よりも1. 2%多く、5年連続で過去最高を更新しました。
また、譲渡所得の申告では、土地等の譲渡所得(総合譲渡を含む)の申告人員は39万5,000人(対前年比14.1%減)で、そのうち、所得金額のあるものは20万5,000人(同18.0%減)、所得金額は2兆1,312億円(同33.8%減)となっています。さらに、株式等の譲渡所得の申告人員を見てみると、総数は96万4,000人(対前年比7.7%増)で、そのうち、有所得人員は24万8,000人(同32.7%増)と減税効果が現れたものの、株価低迷の影響で所得金額は1兆1,527億円(同11.5%減)でした。
注目のITを利用した所得税の確定申告書の提出人員は、前年よりも18.9%アップして960万4,000人で、所得税の確定申告書の提出人員に占める割合は40.6%となっています。そのうち、国税庁のホームページにある確定申告書等作成コーナーやe-Tax(国税の電子申告システム)を利用して所得税確定申告書を提出した人は、494万3,000人で前年よりも15.8%増えています。

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口蹄疫被害が拡大する宮崎県に寄付金相次ぐ。国税庁が税の優遇措置を告知

2010年05月24日

日本税理士会連合会(池田隼啓会長)が財務省をはじめとする関係官庁に対して平成21年8月25日に提出した「平成22年度の税制改正建議書」について、実現した項目を整理し、公表しています。

牛や豚など家畜がかかる感染症「口蹄疫」の被害が拡大している宮崎県に寄付を行なった人や会社について、税の優遇措置が受けられることを国税庁がPRしています。

宮崎県で発生した口蹄疫は、1市4町の計126農場に拡大。家畜の殺処分頭数は5月18日時点で11万4177頭に達しました。口蹄疫被害で生活の糧を失った農家を支援しようと、女子プロゴルファーの横峯さくら選手が、ワールド・サロンパス・カップ(5月9日決勝戦)で獲得した賞金1,200万円を宮崎県に全額寄付。また、日本相撲協会が500万円、西武球団と選手会も300万円を宮崎県に寄付するなど、日本全国から義援金が寄せられています。
口蹄疫被害者支援の動きが高まるなか、このほど国税庁が「宮崎県口蹄疫被害義援金を支払った皆様へ」と題して寄付を行なった個人や企業に税の優遇措置があることを告知し始めました。具体的には、宮崎県口蹄疫被害義援金については、地方公共団体に対する寄附金と同じ扱いになるというものです。
まず、個人が義援金を支払った場合には、特定寄附金として寄附金控除(所得控除)の対象となります。その寄附金控除の算式は、(その年中に支出した特定寄附金の額の合計額)− 2千円 = 寄附金控除額とされていますが、特定寄附金の限度額は所得金額の40%までです。また、確定申告書の提出の際に義援金の領収書を添付しなければなりません。一方、法人が義援金を支払った場合には、法人税の計算上、全額が損金算入の対象となります。法人の場合は、法人税の確定申告書に義援金の金額を記載し、寄附金の明細書を添付するとともに義援金の領収書を保存しておく必要があります。

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ダスキンフランチャイズ店のレンタル契約書は印紙税非課税―大阪国税局

2010年05月24日

株式会社ダスキン(本社:大阪府吹田市、山村輝治社長)のフランチャイズ店「ダスキンレントオールステーション」が顧客と取り交わすレンタル契約書が、印紙税の課税文書に該当しないことを大阪国税局が了承しました。

ダスキンは、清掃用具のレンタルで有名な会社ですが、同社のダスキンレントオールステーションでは、ベビー用品やトラベル用品、ホーム用品、イベント用品などのレンタル事業を行っています。
原則として、物品のレンタル契約書に印紙税は課税されないことになっているわけですが、同ステーションが顧客との間で取り交わすレンタル契約書には、「配達」、「回収」、「納品先」といった物品の運送に関する事項や「設営撤去料金」といった請負に関する事項が記載されていることから、印紙税法別表第一第1号の4文書(運送に関する契約書)及び第2号文書(請負に関する契約書)に該当するおそれがありました。
ダスキンでは、物品のレンタルは賃貸借契約であり、それについて民法で「賃貸借は、当事者の一方がある物の使用及び収益を相手方にさせることを約し、相手方がこれに対してその賃料を支払うことを約することによって、その効力を生ずる」とされていること。そして、賃貸人は賃借人に目的物を引き渡し、それを使用収益させる義務を負うと解されていることから、配達、設営等は賃貸借契約における料金の一部であり、配達、設営等を含めて一つの賃貸借契約として評価され、印紙税の課税文書には該当しないと考えていました。
このほど、この考え方を追認する形で大阪国税局が、同ステーションが顧客との間で取り交わすレンタル契約書に印紙税がかからないことを了承しました。

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日税連が要望したもので今年度税制改正で実現した項目を公表

2010年05月17日

日本税理士会連合会(池田隼啓会長)が財務省をはじめとする関係官庁に対して平成21年8月25日に提出した「平成22年度の税制改正建議書」について、実現した項目を整理し、公表しています。

税制改正建議書とは、税理士で組織する税理士会が政府に毎年提出している税制改正要望書のことです。平成22年度税制改正関連法案は、今年3月24日に国会で成立しましたが、22年度税制改正に向けた税制建議書で実現した項目として一番注目されたのが「特殊支配同族会社の役員給与の損金不算入制度」の廃止でした。
同制度は「特殊支配同族会社」の業務主宰役員(会社の株式の90%以上を保有している筆頭株主グループ)の給与のうち、「給与所得控除額相当額」は、損金の額に算入しないというものです。中小企業のほとんどが同族会社であることから、多くの中小企業のオーナーたちの頭痛のタネが一挙に無くなりました。また、政権を取った民主党の目玉政策のひとつ「子ども手当」についても、所得税と住民税を非課税とすることや滞納処分による差押えの禁止を求めるなど税理士ならではの視点が税制改正に盛り込まれました。
さらに、政府が国会に提出した税制改正関連法案のタタキ台となった税制改正大綱には「今後の検討項目」が明記されましたが、その中にも税制建議の項目がいくつか盛り込まれています。たとえば「給与所得者への課税について、確定申告の機会拡大のため、特定支出控除を拡充する」ことや「更正の請求ができる期間について、現行法上の1年を延長する」ことなどが建議書に記載されていたものです。

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宇都宮税務署の収受印盗まれる。不正利用される恐れも

2010年05月17日

確定申告書の控えなどに押印する収受印を栃木県の宇都宮税務署が紛失していることが発覚しました。一部の金融機関で、収受印が押された申告書の控えを基に融資するケースがあるだけに不正利用される恐れがあります。

宇都宮税務署によると「4月30日金曜日に、収受した文書や控えに押印するための収受印(正式には税務署文書収受日付印)が1つ無くなっていることが判明しました」としています。
紛失した収受印は、円形で「収受、22.4.30、1、宇都宮税務署」の刻印がされたものです。収受印は、日付を日々差し替える形式のもので、一般の文具店などで販売されている自由に日付が変更できる回転式のものではありません。
宇都宮税務署は紛失した当時の状況について「平成22年4月30日17時15分頃、税務署1階の文書受付窓口で使用していた収受印1つが無くなっていることに職員が気付いた」と説明しています。そして、「当日の使用状況やその後の署内外の捜索状況から見て、盗難にあった可能性が高いと考えております。もちろん警察署には被害届を提出しました」と窃盗事件と見ています。そのため「収受印が押印された申告書等の控えについてのお問い合わせがありましたら、宇都宮税務署総務課長までご連絡ください」と呼びかけています。電話番号は028-621-2151(代表)です。
収受印は、納税者が税務署に提出してきた申告書などの書類に押すようにしているもので、その書類は税務署内に保管されます。そして、納税者が要求すれば、控えの書類にも押印してくれます。控えの内容を証明する効力はありませんが、金融機関によっては融資の際、添付書類の一部として利用しているところもあるといわれているだけに不正利用される恐れがあります。

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6月4日に今年度第1回インターネット公売開催。珍しい絵画や時計が出品

2010年05月10日

国税庁では、10国税局43税務署が参加する平成22年度第1回インターネット公売を6月に実施します。今回は見積価額200万円のジャン・ピエール・カシニョール作の油彩画「レガッタ」などが注目されています。

今年度第1回目のインターネット公売の買受申込(通常の公売の入札にあたる)は、6月4日(金)の13時から6月7日(月)13時までとなっています。
出品される公売物件は、絵画や骨董品などの動産が167点、土地や建物などの不動産は74件、そしてリゾート会員権などが3件です。動産で注目されているのは、見積価額200万円の油彩画「レガッタ」(作者:ジャン・ピエール・カシニョール)です。また、見積価額247万5,000円の腕時計「BREGUET Classique Grandes Complications」もあまり市場に出回っていないものです。
一方、不動産で目玉物件と目されているのは、JR鹿児島線博多駅から徒歩10分の場所にある見積価額451万円の1LDK(6階部分46.91u、住所:福岡市博多区祇園町416番)のマンションと見積価額690万円の若狭湾を望むリゾートマンション(住所:京都府宮津市由良小字浜頭2282番地1セバーグ由良1205、12階部分97.17u)です。
今回のインターネット公売の公売参加申込期間は、5月17日(月)13時から5月27日(木)17時までで、最高価申込者の決定日は、6月9日(水)10時です。そして、買受代金の納付期限は、6月21日(月)14時となっています。
なお、公売とは、国税の滞納から差押さえた財産を強制的に売却する制度で、インターネット公売は、買受申込みなどの公売手続の一部について、インターネットを利用して行うものです。インターネット公売自体は、ヤフー株式会社が運営するオークションサイト(「官公庁オークション」)を利用して行われます。

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JA共済が新たに医療共済を新設。医療保障からの乗り換え組みに所得課税

2010年05月10日

JA共済がこれまで会員に提供してきた医療保障とは別に、医療共済を新設。医療保障から医療共済に乗り換える人に発生する返戻金に対して、東京国税局が所得税を課税することを明らかにしました。

JA共済が会員に提供してきた医療保障とは、主契約を終身共済、年金付終身共済、定期生命共済、養老生命共済、こども共済及び年金共済としていて、特約として医療共済、定期医療共済、全入院特約をつけることができる仕組みになっています。この医療保障のうち、特約部分の医療共済と全入院特約、入院費用保障特約、入院保障特約及び全入院長期保障特約を主契約とする医療共済を新設したわけです。同時に医療保障に加入していて、特約部分の積み立てを行なっていた人については、新しい医療共済に乗り換えることを認める制度を導入しました。
問題は、その乗り換えの際に、特約部分の積立金を改訂後の医療共済に係る共済金額に充当することにしていて、その積立金はその全額が契約者に返戻された上で乗換することになっていることから、その返戻金が所得として認識される可能性があったことでした。
こうした乗り換え制度で発生する返戻金について、東京国税局は「特約の解約返戻金として共済契約者に対して一時所得として所得税が課税される。また、乗換前契約の契約者が共済掛金を負担していない場合は贈与税の対象になる」という見解を示しています。

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水俣病被害者の救済措置で支給される一時金で国税庁が「所得課税しない」

2010年05月03日

このほど、国税庁が水俣病被害者に対する救済措置として支給される一時金などに「所得税を課税しない」方針を明らかにしました。環境省からの問い合わせに対して回答したものです。

今年4月16日、政府が「水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法の救済措置の方針」を閣議決定しました。
この救済措置の方針に従って、今年5月から申請、診断、判定などの手続を経た対象者に対して、チッソ株式会社と昭和電工株式会社から一時金が、また、熊本県と鹿児島県、新潟県から療養費が支給されます。具体的には、一時金については、被害者1人当たり210万円とその被害者が所属する団体ごとに一定の金額が加算されます。たとえば、水俣病出水の会には、総額20億円が支給され、その20億円が同会の会員に分配されます。一方、療養費については、関係県から医療費の自己負担分やはり、きゅう、温泉療養費として、月7,500円を上限にその要した費用が支払われ、療養手当として、通院について1ヵ月12,900円(70歳以上は15,900円)が、入院については1ヵ月17,700円が支給されます。さらに、ノーモア・ミナマタ国家賠償等訴訟で今年3月15日に和解した被害者にも、同様の一時金や療養費、療養手当が支給されます。
問題は、これらの一時金、療養費及び療養手当に所得税が課税される可能性があることでしたが、このほど国税庁は、環境省が示した「関係事業者から一時金等対象者が支給を受けた一時金及び関係県から一時金等対象者が支給を受けた療養費・療養手当、関係事業者から一時金対象遺族が支給を受けた一時金、並びに関係県から療養費対象者が支給を受けた療養費は、所得税法の規定により損害賠償金として非課税所得に該当する」などとした見解を容認しました。

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国税庁が3月決算法人の確定申告に対応。5月下旬にe-Taxの利用時間延長

2010年05月03日

国税庁では、年間でもっとも法人税の確定申告が殺到する5月下旬に対応するため、e-Taxの利用可能時間を一定期間延長することを決めました。

約260万社のうち5分の1に当る約50万社が3月決算法人で、そのため毎年5月下旬は、1年で一番法人税の確定申告が殺到する時期です。
そこで、国税庁では今年も国税の電子申告システムe-Taxの利用時間を一定期間延長することにしています。基本的には、e-Taxを使って行なえる国税の申告、申請、届出などの送信可能時間と電子納税の利用可能時間(e-Taxの開始届出書作成・提出コーナーの利用可能時間も同様)は、毎週月曜日から金曜日までの午前8時30分から午後9時(祝日を除く)とされています。しかし、今年5月27日(木)、28日(金)、29日(土)、31日(月)については、午前8時30分から午後10時30分までとし、1時間半延長する予定です。
e-Taxは、自宅や会社にいながらパソコンを使ってインターネットを通じて国税の申告、納付、各種申請・手続きができる便利なシステムです。ただし、国税庁では「利用可能時間内であっても、機器のメンテナンス等により、予告なくシステムの利用が停止、休止、中断又は制限される場合があるので、必ず、『運転状況』をご確認ください。また、電子納税及び手数料納付の利用可能時間はe-Taxの利用可能時間内で、かつ、ご利用の金融機関のシステム(インターネットバンキングやATM等)が稼動している時間となります」と注意を呼びかけています。

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