●全国税局の納税コールセンターの最新実績が明るみに
国税の新規滞納事案を効率的に整理している集中電話催告センター室(納税コールセンター)の最新の実績が明らかになりました。国税庁によると、電話催告を行った83万者のうち72%が滞納税額を完納しているとしています。
納税コールセンターは、全国の国税局に設置されていて、新規発生滞納事案、特に大量に発生する少額滞納事案を効率的に処理するため、各税務署で行っている文書または電話による納付しょうよう事務を最新のコンピュータ技術を駆使した「集中電話催告システム」により集中的に滞納整理を行っている部署です。
この納税コールセンターの最新の実績を国税庁が明らかにしました。平成28年7月から平成29年6月末までの1年間に電話催告を行ったのは83万1037者で、その72%に当たる59万9032者が滞納税額を完納したとしています。
国税の滞納額は、平成10年度に2兆8149億円まで達しましたが、その後、国税庁による「大口・悪質事案及び処理困難事案に対する厳正・的確な滞納整理」「滞納の新規・早期処理を念頭に置とともに、滞納額の多くを占める消費税滞納事案の重点的な処理を実施すること」などといった対策で徐々に減少していきます。平成28年3月末現在の滞納残高は9774億円まで減り、平成29年3月末時点の滞納税額は約8971億円となっています。
納税コールセンターによる電話催告も、こうした滞納整理の一端を担っていると言えます。