●名古屋市議会が法人市民税5%減税の廃止を決議

名古屋市の河村たかし市長の看板政策「市民税5%減税」が、一部取り止められることになりました。企業などを対象とする法人市民税の減税を2019年度から廃止する条例案が、319日の市議会本会議において全会一致で可決、成立しました。

 

法人市民税の減税を廃止する理由について河村市長は「国の法人実効税率が段階的に引き下げられ、市の政策は一定の役割を果たした」と説明しています。名古屋市では、法人市民税の減税廃止に伴う税収増を約34億円と見込んでいて、その半分は「子どもと親の総合支援」など、河村市長が新たに掲げている重点政策の推進に充てる予定です。

残りは、市や社会福祉法人などに年間5,000円以上を寄付した企業について、法人市民税を減免する財源に充当します。これを可能にする措置として、2019年4月から2年間限定の特例税制を創設することにしています。

 「市民税5%減税」は、河村氏が2009年に市長選に初当選を果たした際の目玉政策。減税に反対する市議会を政令市初のリコール成立で解散に追い込み、条例を恒久化させたことでも知られています。