Windows7を使っている税理士の間でトラブル。電子申告の際の電子署名ができない事態発生

今年2月にマイクロソフト社から配信された更新プログラムの影響により、Windows7の一部環境において電子署名を行なう際に使うICカードリーダライタが正常に認識しなくなる不具合が発生しました。とくに、税理士用電子証明書において電子署名が出来ないという事態が確認されたことから、税理士業界に衝撃が走りました。

 

国税の電子申告システム(e-Tax)を使って所得税などの確定申告を行うとき、送信データが納税者本人または税理士によって作成されたものであることを証明するため、申告データには電子署名(電子証明書の添付を含む)を行うことになっています。

電子署名を行なうには、納税者や税理士が所有する個人情報が搭載されたICカードをICカードリーダライタに通してパソコンに読み込むわけですが、今年2月にマイクロソフト社から配信された更新プログラム(KB4074598)の影響で、Windows7の一部環境においてICカードリーダライタが正常に認識しなくなる不具合が発生しました。とくに、税理士用電子証明書において電子署名が出来ないという事態が確認されたことから、税理士業界に衝撃が走りました。

日本税理士会連合会(日税連)では、35日にマイクロソフト社から不具合を修正する更新プログラムがリリースされたことを確認。会員税理士に対して、個別にその修正プログラムを適用するように対応を求めました。

その後、日税連は39日に、マイクロソフト社が314日(日本時間)に新しい更新プログラムを配信することを把握。その新しい更新プログラムの詳細が分からないことや、確定申告期限間際の配信であることから、「更新プログラムのインストール方法」を自動から手動に設定し直して、確定申告期を経過した後に新しい更新プログラムを適用するよう会員税理士に注意を呼びかけています。