●地方六団体が自民党に直談判。本当に「不公平税制の見直し求めて」なのか?

このほど、自由民主党総務部会関係合同会議が開催され、地方六団体の代表がその出席上で、平成30年度予算等に関する要望を行いました。その要望には、不公平税制の見直しが盛り込まれていて、納税者の多くが強い関心を抱いています。

 

地方六団体がまず求めたのが、固定資産税のあり方です。「土地評価額の上昇に対応するため平成6年度に拡充された固定資産税における土地の負担調整措置等については、平成30年度の評価替え時において、近年の地価の動向等社会経済情勢の変化を踏まえ、負担の公平化を図る観点から見直すこと」として、地価高騰に伴い都市部の納税者への負担調整を要望しています。

一方で、「償却資産に対する固定資産税については、固定資産税が市町村財政を支える安定した基幹税であることに鑑み、制度の根幹を揺るがす見直しは断じて行うべきではなく、現行制度を堅持すること。なお、平成28年度税制改正において創設された固定資産税の時限的な特例措置(中小企業等経営強化法に規定された機械等の固定資産税の課税標準を最初の3年間2分の1(半額)とする措置)については、今回限りのものとし、その期限の到来をもって確実に終了するとともに、その期限までの期間内であっても対象の拡充は断じて行わないこと」とある意味増税となる要望を行っています。

さらに、ゴルフ場利用税について「アクセス道路の整備・維持管理、廃棄物処理、地滑り対策等の災害防止対策、消防・救急など、所在都道府県及び市町村が行う特有の行政需要に対応していること、域外から来訪する担税力のあるゴルフ場利用者が受益に応じて負担していること、その税収の3割はゴルフ場所在都道府県の貴重な財源となっているとともに、その7割は所在市町村に交付金として交付され、財源の乏しい中山間地域をはじめとする市町村の貴重な財源となっていること等を踏まえ、引き続き現行制度を堅持すること」として一部のスポーツをターゲットとした税制の維持を求めています。