日本商工会議所が安倍改造内閣に対して要望した税制措置が注目浴びる

日本商工会議所(三村明夫会頭)が、84日に安倍晋三総理大臣に提出した要望書「安倍改造内閣に望む」の中で要請した事業承継税制のさらなる拡充がクローズアップされています。

 

日本商工会議所は同要望書で、小・中堅企業の活力強化に向けた取り組みとして「多くの経営者が引退期に直面する『大事業承継時代』を迎え、円滑な承継を可能とする税制措置の抜本的拡充をはじめ、早期・計画的な事業承継の取り組みの後押しが必要であり、さらには、創業・第二創業支援も重要である」と訴えています。

 この訴えに多くの中小企業経営者が、強い関心を寄せているわけですが、税制措置の抜本的拡充については、具体的な内容が示されていません。税理士をはじめ税の専門家の間では、昨年9月に日本商工会議所が取りまとめた「平成29年度税制改正に関する意見」に盛り込まれている改正要望ではないかとみています。

 具体的には、事業承継税制の抜本的な見直しとする要望で、@現行制度は、納税猶予割合が約5割で効果が薄く、利用が進まない。発行議決権株式総数3分の2制限の撤廃、生前贈与を促す観点から納税猶予割合の100%への引き上げが必要、A中小企業の実態を踏まえ、兄弟等複数人での承継を納税猶予の対象に加えることを認めるべき、B人手不足下での厳しい採用環境や、大規模な災害や急激な経済の悪化等により雇用維持が困難となるケースに対応した雇用維持要件の一層の緩和―、などを求めています。

 なお、事業承継税制とは、相続によって後継者が取得した非上場株式のうち、相続前から所有していた分を含め全体の3分の2までの部分について、80%等の納税猶予を認めるという優遇措置です。